直線上に配置

                  池の尻 水芭蕉       


平成20年6月15日(日)、僧が岳の山頂近くにある水芭蕉の群生地を訪ねた。
観光地として案内書等には載っているが現地は、全くの自然のまま。消えかかった赤のペンキマークと
登山者がつけた白いテープが残されていたのみ。
狭い谷の中で急傾斜、こんな所が観光地?と疑いたくなる。もちろん一般道では無い。

折角来たのに、水芭蕉はまだ咲いていなかった

 

6:50
頂上直下の林道は崩れて工事中でここまで
車を道路の脇に駐車。

しばらく車道歩き。
谷を迂回して目指す谷の出合いに着く。
登山口と言っても、この看板が唯一の目印で
ただの荒れた沢である。

それらしく案内はあるが、人工物はそれだけで全くの
自然のまま。

7:15
その様な状態なので、人が入らないのだろ登山道
らしき物はもちろん無い。沢を登るだけ。

狭い沢には小滝や岩がごろごろあり、落石の
危険がある。
幸い水の流れは少なく気になるほどもない

上部に行くに従い傾斜もまして足下の土砂が
滑るのでバランスが非常に取りにくい。

二輪草の群落が目に鮮やかに飛び込んでくる。

そんな中で、休憩をしてる目の前にウドが
有ったので、ナイフで採る。
やや時期が遅い感じだが、せっかくだからと持って
帰ることにして白いナイロン袋に入れて日陰にデポ
9:20
最上部には大きな岩壁が突き出ており
二股になっている。左に進路を取る。
後日記
(右の草付斜面を登ると直接池に出る)

狭い溝になった急斜面だ。
ドロドロの土壁を四つん這いではい上がると
ついに尾根に出た。

その尾根の裏が池かと思い一旦下る。
ところが残雪のある小さな沢があるだけで
池らしき物は何処を探しても見当たらない。
下流を見てもその様な気配もない。
しかたなく下流を探してみる事に。
川原は半分が残雪で日の当たる半分には野草が
きれいに咲き誇っているお花畑だ。

青い空、残雪の白、爽やかな緑、実に気持ち良い。

シラネアオイや二輪草、エンレイソウ、サンカヨウなどが
明るい日差しの下で見事に輝いている。



シラネアオイ



途中で二輪草と三輪草が混ざっている
群落見て記憶に留めてきた。
(調べて見ると、一輪だったり、二輪だったり時には
三輪にでもなる)
と図鑑にあった。
サンカヨウ

100M位だろうか下ってみたがそれらしき池に行き
当たらない。諦めて今度は上流部を探そうと一旦休憩
していたら。白いマーキングを発見した。
ずいぶん古い物らしく、木の皮に見間違うような物で
あったが人工物である。

そのマーキングのあった側の尾根を登ると反対の
斜面に池を発見。

9:41
池に降りる。
日陰には残雪水芭蕉は葉先だけを水面に
突き出した格好でまだ開花の時期にはなって
いなかった。
隣の池へ残雪を伝って移動して見たが
そこもただの水たまりのようだった。

時期が早すぎたので全く期待はずれ。

10:20
仕方なく雑木林の平らな所に戻り昼食。

あろう事かビールを車に置き忘れる大失敗!
仕方なくなくおちゃに泡を立てて気分だけを
味わうこの無念さ。あ〜あ〜

いつものラメーメンとおにぎりで腹を満たす。

ヤブ蚊がまつわり付くので広場の中央に枯れ葉を
集めて、燃やす。幸い枯れ葉が若干湿っているので
煙で虫除け。
11:30
しばらくして下の池を覗くと一人の男性がかがみ込んで
水芭蕉の写真を撮っている。
しばらくして上がってきて、話をする。

地元の人でカーバイトの元山岳会だと言っておられた。
70才くらいの大柄な体格だ。
昔の横長のキスリングを担いでいたのが印象的。
さすがにこの辺には詳しく色々と話してから別の
ルートから下っていった。
12:10
帰路につく、元来たルートを忠実に戻る。

12:35
尾根を越え沢を下り始めると、持病の膝痛が始まった。
ゆっくりと下る。山菜を採りながら
13:53
デポしていたウドも回収してさらに下る。
しかしさらに荷物は重くなって負担が増える
まだまだ半分位なのに時間が過ぎて行く。
14:13
登りでザイルを出した所も対岸を問題なく
降りた。
注意してルートファインディグしていればザイルなど
出す必要もなかったところだ。

ここにストックをデポしていたのに通過してしまう。


 
 結局下からここまで取りに戻ったのだ。
14:37

結局登り以上に時間を費やして下った。

15:15

坂本さとこさんの慰霊碑に立ち寄り
手を合わせて戻った。

  大群落とある物に書いてあったので、期待をしていたが、それほどの事もなかった。
  城端の縄が池の方が大きいような印象を受けた。  周囲が雑木林で開放感も無く
  閉鎖的な印象。ここだけなら長靴でいい。
  
  一度は訪ねたいと思っていた所だけに、今回で頭からは消えた。