直線上に配置

  双六岳、三又蓮華岳、鷲羽岳
        水晶岳、高天原、雲の平  縦走

 2015年7月28日〜31日
 単独テント泊
 1日目=(5:40)新穂高温泉〜(7:30)わさび平〜(8:00)小池新道〜(12:00)鏡平〜
       (14:35)双六小屋テン場
 2日目=(5:10)双六小屋テン場〜巻き道〜(7:25)三俣小屋〜(9:21)鷲羽岳〜(10:30)ワリモ岳〜分岐〜
       (10:46)水晶小屋〜(11:36)水晶岳〜(13:14)温泉沢頭〜(16:00)高天原小屋泊
 3日目=(5:25)高天原小屋〜(8:20)雲の平〜(10:20)黒部源流〜(11:30)三俣小屋〜
       (13:12)三俣蓮華岳〜(14:45)双六岳〜(16:23)双六小屋
 4日目=(6:30)双六小屋〜弓折乗越〜(7:55)鏡平〜(10:27)わさび平〜(11:45)新穂高温泉

                  

 念願の黒部源流への周回を果す事が出来た。
 梅雨明け直後の花の時期を狙って出かけたのがぴったりの時期で残雪と満開の花々が素晴らしかった。
 
 前夜に新穂高温泉無料駐車場に着いたが既に満車状態だった。
 無料駐車場は (深山荘)の出入り口と共有している。駐車場は川に沿って上流部に奥深く長い。
 段々畑のように3〜4段に有った。一番奥は行き止まりでその先が登山道へ通じていた。
 近くで車中泊していた人が、深山荘の温泉から戻ってきて、私にそのような概要を聞かせてくれた。
 
   
28日
前夜から雨模様だったが朝になっても降り止んではいなかった。朝5時過ぎ、車の中から次々と出発してゆく団体を見送りながら意を決して準備し始める。心が重かった。
5:40
バス停横の登山指導所に登山届けを提出。雨具を着て新穂高温泉の橋を渡ってスタート。

多くの団体山がたむろしていて、先に出た団体を追いかける様に出た。
橋を渡るとホテルの付近には湯煙が立ち上っていた。
7:30
わさび平小屋まで延々と車道を歩く。暑いのでカッパを脱ぎザックの上に羽織った。体が濡れても暑さでバテルよりは良いと判断。さわび小屋の庇の下で休憩。多くの団体が休んでいた。雨で濡れた体はすぐに冷えた。やや寒い

途中GPSの電源を入れたが現在地を特定できなかった。谷間で雲が厚かったせいなののだろうか?

小池新道分岐から少し行くと残雪が道を覆っていて一旦川原に迂回。ここでようやくGPSが現在地を認識。

9:13
秩父沢に着く頃からお腹の調子が悪く、2.3度ザックを置いて岩場の陰に駆け込んで用を足した。お腹が冷えたのだった。
その後は晴れ間も出てきて暑くなったので、お腹の調子良くなった。
11:58
鏡池に写る穂高はガスで見えなかった。鏡平小屋に行き
塩分補給もかねてラーメンを注文。
14:00
弓折乗り越しを過ぎると双六小屋が見えてきた。
「やっと着いた!」

広い谷間に池と小屋が見えた。今日はもう登らなくて良いのだ〜といっぺんんで元気復活!。
14:30
テント村に適地を見付けてとりあえずテントを張る。
小屋に行って受付をすまして日付けを書いた荷札を受け取る。1泊トイレ代金を含めて1000円也。

テント場は池の方向に3段に下っており、池に近いほど平らになる。従って小屋から離れるほど平らになる。

私は小屋に近い所のやや斜めの地にテントを張った。雨模様で万一の場合、雨水を避けられるところにしした。念のためテントの周囲にミゾを掘っておいた。
3日間張りっぱなしにするので、周囲の綱も重い石を積んで固定した。小屋でビールを買ってきて早めに寝た。
29日
朝焼けの双六小屋。小屋泊まりの人々がご来光を眺めていた。小屋は水もトイレ(一部水洗)も快適だった。

昨夕は小屋のベンチで食事している人も多く、外食も夕方7時まで可能だった。おでんと生ビールが旨そうで、私も3日目の夕食はそうしようと決めた。

今回、軽量化のためアルファ米で雑炊、漬け物で塩味を摂る計画だった。ところが、あまりに美味しくなく食欲がわかなかったのだ。ビールのつまみも行動食と兼ねてフルーツフラノーラにしたのだが、今一だった。
5:20
二日分の行動食を持って日帰り装備でスタート。

5:40
三俣蓮華岳への脇道
小屋の水場の横から双六岳へへのルートをしばらく登ると分岐に着いた。広い大地だった。
6:20
朝日を横から受けて山腹をトラバースしてゆく。
小さな尾根を越えると、沢に残雪があり最初の休憩。
雪解け水が心地よく流れてる。付近には野草が日を受けて輝いている。じつに心地よい空間だった。

ゆっくりしたいところだが先を急ぐので手早く写真に納めた。

脇道を振り返る。鞍部のテント場と尾根の向こうに樅沢岳と槍ヶ岳

巻き道と言っても結構アップダウンがある。
先を見ると鷲羽が雲におわれて山頂部が見えてない。
6:57
三俣分岐(黒部五郎、雲の平、鷲羽三俣方面)
分岐は案外高い位置にある。2750m地点

三俣岳山頂2841mだから約100mの標高差だった。
鷲羽岳の下に三俣小屋が見える。
テント場が点在しているのであちこちにテントが見える
7:30
三俣小屋に着いた。
双六小屋からの巻き道を約2時間で着いた。小屋の手前でうっかり間違えて一旦源流部へ降りかけ10分のロス。

日が高くなって気温も上がってきているがベンチはまだ朝露で濡れていた。水は自由に使えたのでスキンミルクを温めて蜂蜜を入れて飲んだ。

これからが核心部と気合いを入れる。
先に男性二人が出て行った。
鷲羽岳の最初の登りは暑さで辛かった。山頂に近くなると岩場でつづら折りとなる。青息吐息で我慢の登り。
9:04
山頂2924m
手前に鷲羽池がある。
残念ながら期待していた槍が岳方面の景色はガスって見えなかった。
黒部の源流部はよく見えた。明日のコースが目視できたので、気持ちが安らいだ。
やはり地図や写真での理解とまるで違う。
10:20
ワリモ岳分岐では多くのザックがデポされている。
水晶岳へのピストンか鷲羽へのピストンだろう。
空身のひとが多く憩いでいた。

ここからはほぼ水平に歩く事が出来るので体が楽だった。休まずに進む。気持ちの良い稜線歩き〜
分岐から祖父岳への稜線。奥が雲の平方向
鞍部の雪渓から右下へは岩苔沢への下降路。
高天原への沢沿いの道で小屋も見通せる。
しばらく行と小さなピークの陰に水晶小屋があった。野口五郎岳や烏帽子岳の裏銀座方面の分岐地点でもある。

小さな小屋で水の販売をしていた。小屋の前で写真を撮ってすぐ出る。日陰がないので休めないのだ。

11:13
水晶小屋を過ぎて振り向く
岩場の通過
岩場の通過

11:45
水晶岳山頂
残念ながら視界は良くない。
携帯の着信音に気づき話し始めると通じなくなった。どうやら雲の状態に影響されたようだ。一面ガスに覆われ始めたのだ。高曇りで風もなく暑い。

ゆっくり昼とラーメンを作るが、全く塩味がしなかった。たぶん脱水状態だった。
赤牛岳方面 (温泉沢の頭)を見る
山頂からは多くの人が引き返してゆくが、同じ方向へ向かう4人の女性グループがいて一緒に行くことになった。なった。
そのグルーは足が遅いので先にルート確認。ここは稜線を外してルートがついていて岩稜帯のためルートが不鮮明だった。
時間待ちの間、尾根の陰でスキムミルクを水で溶かし蜂蜜で水分補給。
13:30
温泉沢頭分岐
赤牛岳方面(読売新道)と別れて下る
稜線から谷へ下る。
4人の女性をホローしながらザレ場を下る
かなり足にきている人がいて下りは辛そうだった。
温泉沢への下降路は長くてすんなり川原に降りられなかった。この時期深い谷には残雪があるので谷と平行にルートが出来ているのだ。
14:57
温泉沢へ降りる。まだ深い谷には残雪があった。
一緒に下ってきた人達と川水を飲んで乾杯。

小屋に予約済みの四人と別れて先に川を下る。
以外と長い川下りで、河原の中を左右に渡る。
15:49
高天原の源泉
源泉は案外小さな物だった。川原の岩の陰に
硫黄の臭いと小さく湯気を上げていた。それを
黒いパイプで川下の温泉へ導いている。
高天原の露天風呂
川原に目隠しを作って囲っているのが女風呂?
数人が川原の露天風呂に憩っていた。

16:22
高天原小屋着
私は小屋で受付を済ませて温泉に戻るつもりでいたが、あまりに体力を消耗していたので小屋の前に流れ出ている流水で体をぬぐって着替えたのみ。その日の夕食を完食できず、みそ汁を3杯もお代わりして一杯のご飯を流し込んだ。その日は6時頃に睡眠薬を飲んで早めに寝た。
30日
高天原小屋は5時からの朝食だった。朝食は何とか食べた。食欲はあったので。昨日はかなりの脱水状態だったのだ。

5:30
頃出発。一人静かに歩き出した。
高天原高原はワタスゲが咲き誇る
6:25
高天原峠から雲の平へ向かう
尾根道はぬかるみが多く虫に翻弄される。
7:29
スイス庭園
7:45
観測所の石組へ登り、携帯を入れたがとぎれとぎれだった。
8:20
雲の平小屋に立ち寄っただけですぐに出る。

広い庭園を木道が遠くに延びている。キャンプ所も過ぎ、ワリモ分岐も過ぎて祖父岳を巻いて源流へ下る。
10:30
黒部の源流
源流を渡る。
付近はお花畑だった。
11:40
再び三俣小屋
小屋のベンチで持参の食料で昼。
一緒に登ってきた登山者は小屋の食堂で昼にするのだと言っていた。
ここは小屋の二階が食堂になっていた。
13:24
三俣蓮華岳2841m
それまで快晴だったのが、山頂近くになってから、突然風が強くなりとうとう雨になった。

風が強くなり冷やされるので雨具着た。
方向が失われて迷っている登山者が居たので地図を見せて方向を確認した。少し進むとその分岐があったのだが〜
4:57
双六岳2860m
ガスの中を歩いて着いた。晴れていればルンルンの尾根歩きだったが残念。
一緒に歩いてきた人と交代で写真を撮り合う。

少し待っていたが、晴れそうで晴れなかった。
下り始めるとややガスが晴れてきた〜がすぐに消えた。

1610
巻き道分岐
16:20
双六小屋
一旦テントに戻り、荷を下ろして小屋前のベンチに腰を下ろして早速、おでんにビール。一緒に下ってきた人も夕食までの時間があるので一緒に飲んだ。さすがに美味しかった。
持参のアルファ米でみそ汁、焼き肉ジャーキーをお湯で戻してタンパク質を摂る。
これで明日は下るだけ。
何とか計画通り周回出来た事で充実感で満たされた。
テント場はさらに多くのテントが立ち並んでいた。
31日
朝日が差し込みテントを照らすのを待っていた。
テントは朝露で濡れている。何とか乾燥させようとするが
無理だった。
大学生の団体も大きなテントをバタバタ叩いてしまい始めた。

ゆっくりとテント横で朝食を済ませて出る。既にテント場はわずかなテントが残るのみだった。
6:40
テント場を出る。
テント場から笠が岳
快晴の空に浮かび上がる。
3日目してやっと快晴に恵まれた。
登りには余裕が無く、見られなかった景色も
きょうはよく見えた。

弓折り峠から笠ヶ岳方面
このまま笠新道経由で下りもありかな?と一瞬迷う。
〜がそのまま下る
7:36
弓折り乗り越し。
槍が岳、穂高連邦が逆光に浮かんでいる
下ってから振り向く
8:10
鏡平小屋
鏡池と槍ヶ岳
見慣れた写真だが自分で撮るのは初めてだった。
8:42
シシウドヶ原。コースの大半は樹林帯の中で日影もあるが、日差しが焼けるように暑い。
石畳を淡々と下る。
9:40
秩父沢
10:12
小池新道分岐。往時には道を覆っていた雪渓を切り崩してルートが工作されていた。
10:40
わさび平小屋
暑いので小屋の中で桃の缶ジュースを買って飲んだ
これが実に美味しかった。

トマトやリンゴなども売られている。
  11:36 
下山届けを提出してやっと終わった。 

橋の下にある無料の露天風呂に浸かって帰る。